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会話くんとの会話

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2008-04-14

[] 新カテゴリ作った 23:07

気になった表現をがんがんメモして、好き勝手コメントしていくカテゴリです。

会話くんのやることだから、斜め上から目線で「突っ込むところは、そこかっ!」リンク集になると予想されます。エントリの趣旨を完全にスルーして、話題の枝葉に引っかかっていることが多々ありますが*1、基本的には名言あるいは示唆深いと感じた表現を収集してそこから連想したことを記録する意図ですので、ご容赦ください。>言及先の方々

[] サービス業の運命 23:07

http://d.hatena.ne.jp/muffdiving/20080413/1208094440

20円持ってコンビニに行っても、チロルチョコは変えてもガーナチョコは買えない

サービス業、特に公的な性格を持つサービスの提供においては過剰な要求というのが起こりがちですが、目に見える商品に担保されないサービスにおいては、その範囲の事前提示の難しさというものが、サービスというものの本質に密接に関わっているからでありましょう。売り手にとっての価格設定の難しさ、買い手にとって適正価格の見極めの難しさも同根です。

アメリカ型の書面主義になってもそれはそれで難しい(それを逆手にとって、書かなかった方が悪いとの主張に結びつきやすい)ところがあるのですが、サービス活動は特殊な例外ではなくこれからの経済のメインストリームですから、人間活動の蓄積がこの問題をどのように処理していくのか注目しつつ見守りたいと思います。

[] オールドインダストリ分野に、プログラマのような若手スターが現れない理由のひとつ 23:07

http://d.hatena.ne.jp/Hash/20080411/1207926831

プログラマーに比べ、バイオ研究者に飛び抜けた才能が現れない理由のひとつ

こちらからインスパイア。タイトルが素晴らしい。

計算科学(理論)→ 物性関連の開発屋 → 再び計算科学(応用寄り)というルートを辿って考えたのだが、一般にオールドインダストリ分野(機械・電気・化学)は経験がものを言い、計算機を使う分野のような若手スターは現れない傾向にある。まあ優秀な人はいるが、経験豊かな熟年技術者・研究者を飛び越すほどのスターとなるような人はなかなかいない。これは一般に、経験に必要なコストの違いで説明されることが多い。経験を積むためには設備が必要で、この設備が個人購入出来る範囲か否かであるとか、一度設備を揃えてしまえば本人次第で無限の経験が積める分野と、多様な経験を積むためには多様な設備(実験素材を含む)をその都度新たに必要とする分野の違いというわけである。オールドインダストリ分野は経験にかかるコストが個人負担出来ないレベルであり実務をこなすことでしか経験を積めない側面があり、そのため経験を積む機会自体が限られ、なかなか若手が年長者を追い越せないというわけである*2

しかし個人的には、これだけでは説明しきれないものを感じている。こういってはなんだが、計算科学分野の習得の容易さ(失礼)と物性屋として仕事の困難さの間には、向き不向きでは片付けられない異質の壁がある。現実世界を観測するにあたっては、我々は群盲象を撫ずの群盲である。木槌を持って象を叩いて返ってきた音で象について想像するような毎日である。どんなに勘のよい人でも、せいぜい木槌の材質や叩き方を変えるくらいのことしか出来ない*3。しかも象自身が移動したり風邪引いたり昨日とは状態が違っていたりして、同じ叩き方をして同じ応答を返すとは限らない厄介なものである。それでもシステマティックに叩いていけば象についての新事実が分かるという日々である。*4

しかし計算機の中に構築される世界は、本人さえどこを観測すべきか分かっていれば、すぐに分かる。手に取るように分かる。あちらが群盲ならこちらは神である。分からないのは研鑽が足りないのであり、何が分かれば分かるのかが分からないのであり、物理現象の観測のような避けられない分からなさを抱えているわけではない。もちろん何もかも容易なわけではなく、問題設定や手法設定や結果の処理の仕方には困難さがあるが、これは科学全般に共通する困難さであり、やはり「実験」に相当するパートの容易さはこの分野の特質として認めるべきであると思う。神の視点に立てるので、勘のよい若手はあっという間に成長していく。

というような話を、以前増団のメンバーと話していたら、いや通信エラーがあって計算機だって同じ応答を返すとは限らないとかなんとかで、あっさり否定されてしまった。いやま、それはあるだろうけど、例外の話であってメインストリームの話なんだろうかと思ってまた書いてみた次第。

*1:趣旨を無視しているわけではなく、ヘビー過ぎて言及できない/今の自分には扱いかねると思っている場合もあります。

*2:ちなみに、長年第一線にいるような者同士を比較しているのであり、レベルの低い人達の話をいちいち言ってこないように。

*3:念のためであるが、これは観測対象の複雑さに対する観測手段のプアさ加減の喩えである。

*4:しかしこの段、象の喩えを使ったせいで逆に複雑になってしまった気がするが、ま、いいか。

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